2008年02月12日
「私の命です」のお婆ちゃん(続編)
先日、「私の命」とおっしゃって息を引き取ったお婆ちゃんの元夫が、そのお婆ちゃんを追うようにして他界した。
実は、この方、私が顧問を務めていた出版会社の社長さん。経営が傾き始めた時期に私が顧問に就任し、かれこれ7年くらいになろうか。
ワンマンの強面社長として、出版業界では有名だった。
経営が傾き始めれば当然にお金はなくなる。製版や印刷の仕事に納得がいかないと、その代金を支払わない・・・という手法をとり、そのために裁判になって私が出ていく事もしばしばあった。
確かに、裁判を担当したときにみた、本の内容は、「誰が買うんだ?」というようなデザインであり、内容であったため、このような事態になるのもやむを得ないと思うが、もともと安い料金で製版や印刷をやってもらっていることから、業者さんのモチベーションの問題としてもやむを得ないのかなとも思ったりしていた。
とはいえ、本の世界は、インターネット全盛の中、よっぽどの本を作らない限り、不況から抜け出せないままのようだ。
そんな社長(今年83歳)も、私の前では、実に好々爺であり、何かにつけては事務所に電話がかかってきた。「先生、最近電話くれないけど、元気なの?」「たまには一緒にご飯でも食べましょうよ。」「ちょっと腹の立つ一件があったので、聞いてくれませんか?」等々。泣く子も黙る強面社長の面を私は最後までお目にかからずじまいだった。
この社長、お父様は有名なコックであり、皇族御用達のホテルの料理長だった。若くして亡くなったようだが、その折りの葬儀は、それはそれは壮大だったとのこと。まだ、戦前の話し。
社長は、海軍のある研究所に配属。無線等を操っていたそうだ。良く、戦艦大和の話などもしていただいたが、残念ながら余り覚えていない。
戦後は、台湾生まれで中国語がしゃべれるとのことで、中国や韓国を相手に貿易(といっても薬の闇取引のようなもの)を行い、大もうけしたり、大損をしたり・・・
そんななんか、例のお婆ちゃんと知り合ったそうだ。そのお婆ちゃんは、ある地方の名士の出で、大変なお金持ちだった。結婚するや、お婆ちゃんの実家から、高級外車を買ってもらい、昭和20年代にして、外車を乗り回していたそうだ。
そんな破天荒な社長だったため、そのお婆ちゃんは相当苦労したようだ。お金がなくなると、お婆ちゃんの実家から引っ張るわ引っ張るわ。結局、この関係は、双方が亡くなる間際まで続く事になる。
酒はやらないが、若い頃は無類の女好きだったようだ。お婆ちゃんは、離婚して20年以上経つにもかかわらず、社長の入院先に会社の事務の女性が見舞いに来ているだけで、「囲ってるんじゃなかろうか・・・」と、怒っていた。もしかしたら、焼き餅だったのかも知れない・・・
この二人、顔を合わせれば喧嘩をしていた。私の前でも罵りあいだった。良く仲裁に入ったものだ。
アル中の息子がいた。社長の会社で、その息子を雇う事にした。それまで地方で離れて暮らしていたお婆ちゃんも、息子が心配で一緒に上京してきた。かれこれ、20年近くなろうか。
そんな息子が、昨年、急な発作で亡くなった。
お婆ちゃんは、息子の骨をもって郷里へ帰るはずだった。しかし、社長が労災の適用を主張して、頑張った。その頑張りは報われた。
ようやく帰れると思った。すると、先日書いた、抵当権の裁判を起こされた。すぐにも決着がつくような案件だったが、相手方がいたずらに期日を延ばし、1審判決がでているものの、未だに控訴審に係属中である。
とはいえ、1審で勝訴判決がでるかでないかのころに、社長が入院。最初は膀胱癌と診断されたが、治療の末きれいになったと言われていた矢先、「足が痛い」とのことで、みのもんたの腰痛を一発出直したという医者に手術をしてもらう。しかしながら、全身転移が見つかる。
手術を経た社長は、みるみるうちに弱っていき、あっという間に寝たきりになってしまう。それでも、お見舞いに行くと、出ない声を一生懸命だしながら、裁判の心配をしたり、お婆ちゃんの心配をしたり、会社の心配をしたり。
すでに、会社は不渡りを2回以上だし、倒産状態であり、売り掛けもなければ何もない状況で、誰か心ある方が出版社を買い取ってくれることを期待し、待っているだけの状態だったが、なかなか思うようにいかない。
お婆ちゃんも、重い腰を上げて、社長の見舞いに行くようになる。腰が曲がって、歩行もままならないお婆ちゃんが、自宅から結構距離のあるところまで、一生懸命に見舞いに行く姿は、想像するに難くない。
病室で一緒になった事があったが、「水呑むか?」「何か食べるか?」「下着、洗濯してきたよ。」と献身的に動く姿は、元夫婦だった事を彷彿とさせた。
社長が入院して、3ヶ月くらいしたところで、社長自身も二度と帰れないと自覚。それまでは、「勝訴判決ありがとう。祝勝会でもやりましょう。」などと時折笑顔で話しをしていたが、もう観念したようだった。
会社で借りている事務所がそのままになっており、経費もかさむばかり。引き継ぎたいと言う人もおらず。ようやく、事務所をたたんで、明け渡す事を決意した。
年末になり、元社員、お婆ちゃん、業者さん、地方から出てきたもう一人の息子さんと協力して、明け渡しのための作業が始まった。社長は、何時逝ってもおかしくない状態になっていた。
お婆ちゃんが責任を感じて、一生懸命働いた。息子さんも一生懸命働いた。元社員の方も、なかば社長から追い出された格好で辞めていったにもかかわらず、献身的に働いてくれた。
明け渡しの目処が立ったのが、もう年の瀬。「それではよいお年を。」とのことで、新年を迎えたら、お婆ちゃんが倒れ、肺ガンの末期との宣告。
結局、お婆ちゃんがそのままこの世を去り、あたかも、そのお婆ちゃんの後を追うようにして、社長がこの世を去った。きっと、社長は、このお婆ちゃんがいないと、何も出来ないのだろう。お婆ちゃん、一人になれてホッとしたのもつかの間、もう、社長に捕まっているのかと思うと不憫でならない。でも、これが運命なのだろうか。
でも、一番不憫なのは、もう一人の息子さんだった。ここ1年強の間に、兄を亡くし、母を亡くし、父を亡くし、独りぼっちになってしまった。
そんな彼が喪主になって、明日、社長の葬儀が行われる。
2008年01月30日
【判決】埼玉医大教授らへの、謝礼金返還訴訟の判決
以前、ブログにも書きましたが(2006年4月6日付)、その裁判の判決の言い渡しが、1月24日にさいたま地方裁判所川越支部においてありました。
結論的には、請求棄却であり、敗訴判決でした。
http://mainichi.jp/area/saitama/news/20080125ddlk11040333000c.html
http://www.saitama-np.co.jp/news01/25/08x.html
こちら側主張の事実と裁判所が認定した事実との食い違い、法の解釈についての意見の相違、2点において不満の残る内容です。詳細と私の意見を記します。
ひとつは、依頼者が大学側に渡した金員の性格。こちら側は、卒業内定に対する謝礼金としてと言う主張。相手は、裏口卒業を迫る不法原因給付であるとの主張。
相手側は、数百万円というお金を受け取っておいて、また、2年も手元に置いておいて、良くもまぁ、こんな事が言えるなぁというのが実感であるが、判決は結局卒業内定の事実を認定できないとして、息子さんの「卒業を強く希望する原告が被告らに対して、積極的に現金を交付したものと認定するのが相当である。」とした。ある意味、裏口卒業目的のお金を、被告らが受け取ったという事実を公に認められた形であり、これはこれで社会問題であろう。
もうひとつは、大学側と交渉が決裂し、喧嘩別れになった途端に、先の現金が依頼者の自宅ポストに投げ入れられたという事実のとらえ方である。
こちら側は、確かに投げ入れた人が名乗った名字を聞くのは聞いたが、同一人物という確証はなく、不安だったため警察を呼び、不審物ということで中身を調べてもらうと、現金が入っていた。警察にそのまま拾得物として届け、警察から大学側へ確認が行くも、結局拾得物扱いのまま、半年経過後に依頼者がこのお金を「拾得物」として、遺失物法に基づいて「原始取得」した。「原始取得」というのは、誰かから譲り受けた「承継取得」と対置される言葉であり、突然ふっと沸いてきたもので、誰からも譲り受けたものではないという、法律用語である。
従って、仮に大学側の誰かが投げ入れたものであったとしても、大学側が不当に得た「利得」は、依頼者に「返還」されたものではないことから、法的には不当利得返還請求権がなお存在する、との主張をした。
これに対し、大学側は、
① そもそも、お金は無理矢理おいていかれたものでやむなく預かったに過ぎないから、給付ないし被告らの計算による利得はない。
② 最終的には被告らに預けた金員を被告らの一人をとおして返還を受けているから、こちら側に損失はないから、被告らにも利得はない。
と反論。
これに対して判決は、
①不当利得における利得が認められるには、一定の事実の発生した前後において財産状態の増加があればよく、その財産を自己の物として利用するまでは要求されていない。そして、・・・事実によれば、被告らは原告から現金の交付を受けた事実が認められるから、その時点で、被告らの利得があったと認めるのが相当である。」として被告の主張を排斥しました。これはもっともなことです。しかしながら、
②「原告は、被告○○が原告が被告らに対して交付した現金を返還する目的で現金が入った封筒を原告の自宅敷地内の門扉脇ポストの中に入れたことを認識しつつ、あえて遺失物として警察署に届けているのであるから、被告○○が原告の自宅の門扉脇ポストに現金を入れた時点で、原告は被告○○を通して被告らに対して交付した現金の返還を受けたと認めるのが相当である。したがって、この時点で原告の損失はなくなり、また、この現金は、被告らの出えんによるものであるから、被告らに利得はなくなったと認められる。仮に、上記時点において原告に損失がなくなっていないとしても、少なくとも原告が遺失物の拾得者として310万円を取得した時点で原告に損失はなくなったと認められる。この点、原告は原告が現在所持している310万円は、遺失物拾得者としての地位に基づいて取得するに至ったものであるから、そもそも原告は被告の損失に対応する利得を得たとはいえない旨主張する。しかしながら、ここで問題とすべきは原告の損失(または被告の利得)の存否であるから、原告が被告らの損失に対応する利得を得たか否かを問題とする原告の主張は独自の見解であり採用できない。」として、こちら側の主張を排斥した。
ここは多いに疑問である。そもそも、不当利得の要件として、原告の損失に対応する被告の利得が必要となるのに、なぜ逆の場合はこの要件が不要になるのか。そもそも、相手方は、警察からの問い合わせに対して、「310万円については拾得物扱いで結構。」と申告しているのである。要は、「あのお金は要らない。所有権は放棄する。捨てたものである。」という意思表示をしているのである。「被告らの出えんによる」とはどう見ても評価し得ない。なぜなら捨てたものなのだから。
なのに、こちら側が「返せ」といえば、「やっぱり自分のものだった」と所有権の復活を主張したのであり、それを裁判所が追認したのである。これは理屈としておかしい。結論的な妥当性についてはよくわからないが、理論的な妥当性については、全く納得できない内容である。もう少し、詳細な理由を理論的に書いて欲しかったところである。
一法律家としては、この点についての高裁、最高裁の見解を是非聞いてみたいところである。引き続き控訴するかどうか、依頼者と検討中である。
2008年01月28日
先生は私の命です。
今朝、依頼者の一人が亡くなった。もうすぐ80歳になるお婆ちゃんである。
元の旦那に散々良いように金づるにされ、元旦那がある人に貸金の担保に抵当権を付け、その抵当権を譲り受けたような形で、かろうじて元旦那に貢がされたお金を回収できるはずだった。
ところが、お金を借りたはずの人が、「こんな抵当権の設定は無効だ。抵当権の登記を抹消しろ。」と、元旦那と依頼者のお婆ちゃん相手に裁判を起こしてきた。お金を借りたはずの人は、仮病を使ったり、依頼した弁護士との折り合いが悪いとかで、のばせるだけ裁判を引き延ばし、現在も係属中である(第1審では、こちら側が完全勝訴。現在、相手が不服として控訴している)。
元旦那は、小さな出版社を経営していたが、この裁判を起こされたのと前後して、会社は事実上倒産。少しでも高く、営業権を買い取ってくれる方が現れ、その資金で債権者に少しでも配当をし・・・と思っていたものの、その元旦那は緊急入院。医師の診断は、末期癌。みるみるうちに体は弱り、寝たきり状態に。
元妻である依頼者は、不本意ながらも誰も看病人がいない元旦那のために、着替えを持参したり、入院費を立て替えたり、この期に及んで憎んでいた元旦那の世話をする羽目になった。
元旦那は、植物状態になる直前に、営業権の売却を断念し、事務所の明け渡しを決意するも、すでに従業員はおらず、依頼者のお婆ちゃんが私のお手伝いの元に、一人気をもみながら頑張り続け、ようやく年末の押し迫ったところで、明け渡しの目途がついた。
「年が明けたら、先生も一緒に新年会でも開こうかしらね。」
なんて言いながら、年内はお別れ。
年が明け、仕事始めで依頼者のお婆ちゃんに連絡をとろうとしても取れない。息子さんから連絡をもらい、「母は、年明け早々に倒れました。肺ガンの末期癌で、もう長くないそうです。」とのこと。
依頼者のお婆ちゃんは、倒れると共に痴呆も始まり、突然私のところに電話をしてきては「息子に殺される~」と叫び出す。
体中もむくみが激しく、全くの別人になっていた。
それでも、私が自宅へ訪ねて実際にお顔を合わせて話しをすると、「ウン、ウン。」と話も分かるようで、また、気分的にも落ち着くようだった。息子さんは、「母がまともに話しをするのは、お医者さんと先生くらいです。」と。
その後も、息子さんや依頼者のお婆ちゃんからのSOSがあると、自宅へ駆けつける日々が続いた。
そして、先週の金曜日。「先生に話しがあるそうです。」と息子さんから電話をもらい、駆けつけると、すっかり体のむくみも取れ、また、モルヒネによって痛みからも解放され、平和な顔をされたお婆ちゃんがいた。
「先生のことを心から信頼しとります。先生は、私の命です。」
その言葉を聞いたのが、私とそのお婆ちゃんとの最後の場面になってしまった。
元旦那は、まだ病院で植物状態である。結局、お婆ちゃんの方が先に逝ってしまった。
何ともいたたまれない一日である。
合掌
2007年03月14日
【判決】「原告は、被告に対し、金100万円を支払え。」との判決主文!
平成19年3月8日に東京家庭裁判所で言い渡しのあった判決で、珍しい判決がありましたので、ご紹介します。
私が担当した離婚事件でした。妻側から離婚の訴えをされているご主人の方の代理人、つまり、被告側です。
事案の概要は、夫婦二人で20年近く、指圧業を営んでいたが、被告側の母親が重病になり、妻子に一緒に田舎に来てくれないかと頼んだところ、妻から拒否され、それが原因で夫婦仲が悪くなり、ある日やりきれなくなった被告が深酒をし、それが原因で手を挙げてしまったのを、ここぞとばかりに離婚原因にされ、離婚の請求をされたというものです。
妻側(原告)は、離婚の請求と、慰謝料、そして財産分与を請求してきました。分与すべき財産としては、被告が所有している株式と保険の解約返戻金のそれぞれ半分ということでした。それに加えて、お店の賃借権の確認を求めてきました。
こちら側(被告)は、離婚は争うものの、もし離婚を認める判決が出たときのことを思って、「仮定的財産分与の申し立て」というのを行い、その中で、同じく妻側の非行行為につき慰謝料と、営業用借家権の設定請求、これが無理な場合には、財産分与として離婚したら指圧業を東京で事実上できなくなり、今後妻が一人でお店を引き継ぐことになることから、向こう数年間にわたって被告の得られるべき利益を財産分与として請求しました。いってみれば、のれん代を評価しろ、といった請求です。
これについては、離婚事件の判例をみても、該当事例がなく、原告側の代理人は強気な一方、こちら側の主張の内容に同情してくれる裁判所は、その計算の仕方がわからない(先例がないからしょうがない)とのことで、私の方もいろいろと問い合わせたり、調べたりしたのですが、なかなかこれといった決定打がないまま、結審をむかえることになりました。
こちらのねらいとしては、慰謝料は相打ち、財産分与については同情的な裁判官に期待して、こちらも相打ちで、最終的にこちら側の出費がゼロになる形で決着がつけば万々歳だと思っていました。そして、判決の日を迎えたわけです。
主文
1 原告と被告とを離婚する。
2 原告と被告との間で、お店の賃借権が原告が有することを確認する。
3 原告は被告に対し、金100万円を支払え。
最初、主文3を見たときには、印刷ミスかと思いました。「原告が被告に支払え」だなんて見たことがありません(笑)。
判決の内容をよく読むと、被告が求めたいわゆるのれん代が評価され、株式等との差し引きにより、なお100万円の余剰が被告側にあるとの趣旨でした。
判決の該当部分を引用すると、以下の通りでした。
「離婚が成立した場合には、被告は本件指圧所で原告と一緒に指圧の仕事をすることは実際には困難になり、しかも、被告が求めている営業用借家権の設定請求は、現実には不可能であるため、被告自身もそれを希望しておらず、金銭での補償を求めている。
そうであれば、原告の離婚請求を認容する以上、原告と被告との間で原告が本件賃借権を有することを確認することとし、これにより、原告は、被告を「お店」から排除して本件指圧所で単独で診療を行うことができるようになるのであるから、原告は、「お店」で仕事をする機会を失う被告に対して一定の補償をすべきであり、その額は、現在の被告の税引後年収の約5年分と解するのが相当である。」
つまり、
現在の被告の税引後年収の約5年分
というのが、裁判所の見解として、今回示されたのでした。
先例のないところでもあり、ある意味画期的な判例であると評価されるべきでしょう。
夫婦で事業を行っている場合の離婚に際して、閉め出される側のよりどころと今後なっていく判例であり、意義のあるものだと思っています。
2006年12月22日
テレビ出演
昨日ブログに書きました、画期的な判例をめぐり、今日はフジテレビさんから取材を受けました。
明日(12/23)、午前9時55分から、フジテレビの「ハッケン!」という番組で取り上げられるとのことです。実際には、午前10時30分ころからの枠で放映されるようです。
もしよろしければ、みてやってください(笑)。
2006年12月20日
【判決】画期的な判例(婚約の成立が認められなかったにもかかわらず、損害賠償が認められた事例)
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/061219/jkn061219016.htm
今日の朝刊に、上記のような記事が、産経新聞に出ました。
この事件を担当して、勝訴判決を得たのが、私です。東京地方裁判所平成18年12月19日言い渡しの事件です。
事案は、婚約の一方的な破棄に伴う、損害賠償請求でしたが、裁判所は「婚約の成立は認められない」としつつも、不法行為により損害賠償を認めるという内容のものでした。
私としては、婚約が認められなかったことに対してはおおいに不満が残るものの、判例としては画期的であり、今後の同様の被害者の道しるべになりものと思います。
本日の産経新聞を見た各テレビ局から、取材の申し込みが殺到しており、反響の大きさにややとまどっているところです。
この判決のポイントを示します。
まず、婚約が認められるための要件です。
裁判所は、「婚約は婚姻という身分行為の成立を約束する行為であり、これが成立したというためには、将来婚姻することについての確実な合意が客観的に認められる必要があるというべきである」と判示し、具体的な要素としては、(1)婚約指輪を贈る、結納品を取り交わすなど婚約に当たり通常行われることの多い一定の形式が踏まれていたかどうか、(2)家族に対して交際を隠していなかったかどうか、(3)婚姻の具体的な時期や、同居、挙式の時期・内容等婚姻に向けた具体的な合意ないし協議がされていたかどうか、ということを示した上で、本件における婚約の成否については、これを認めませんでした。
次に、交際の具体的内容を考察し、その交際が将来婚姻することを視野に入れた真摯な交際であったこと、両者の間において婚姻が比較的近い将来のものと意識されていたこと、現実に将来の生活を実現するために相手の賛成を得て転職までしていること等を認定し、これらの状況に鑑みれば、「婚約が成立していなかったとしても、原告は、不当に本件交際を解消されることはないという法的利益を有していたものといえ、本件交際が不当に解消された場合、その態様によっては不法行為を構成することがあるというべきである。」との考え方を示されました。ここが画期的なところです。
結局、表面上は今後とも良好な関係を継続していくかのような態度をとっていたにもかかわらず、突如として交際解消を申し入れ、その後わずか2ヶ月足らずの間に別の男性と婚姻した被告の本件交際解消の申し入れの態様は、「不誠実なものといわざるを得ない。」と認定されています。
そして、裁判所は「もとより、恋愛感情に基づく男女の交際において、交際の当事者が種々の理由から交際の解消を望むようになることは、ある程度やむを得ないものといわなければならないが、原告と被告との交際が、前期(略)の交際であったことに照らすと、これを解消しようとする被告としては、交際解消に向けた真摯な努力をし、可能な限り原告の理解を得るよう努めるべき義務があったといえる。」と判示され、その上で、先のような「被告による本件解消の申し入れの態様は前記義務に反するものであるといわざるを得ない」と断じました。
世の中には、婚約の成否があやふやなゆえに、どうせ訴えても勝てないだろうと、泣き寝入りをされている方が数多くいらっしゃるかと思います。
本件は、婚約が成立しているという前提で提訴し、期せずして上記のような判決を頂いたのですが、この判決が、同様な状況の方の少しでもお役に立てれば幸いです。
2006年04月20日
【判決】逆転勝訴!!(保証金の償却の範囲について 平成18年3月20日言渡・東京高等裁判所)
実に気分のよいものだ。一審で完全敗訴だっただけに、感激もひとしおである。
事案は、以下のようなものである。
Aさん(依頼者・外国人)は、仲間と一緒にレストランを経営しようと、B社と店舗の賃貸借契約をした。保証金が1000万円、家賃が135万円、期間3年、保証金の償却は一律50%との約定だった。
Aさん達はお金がそれほどなかったため、保証金の半分をとりあえず入れ、残額を分割払いにしてもらった。お店の利益から支払っていけばよいと思っていたし、家主もそのように考えていた。
しかしながら、お店の経営は思ったほどうまくいかずに赤字続き。分割払いの約定日にもお金を揃えることができず、家主からは毎日お店にこられては矢の催促。結局、約9ヶ月間お店を頑張ってみたものの経営を断念し、契約を解除した。
家主がまた悪いヤツで、Aさんには散々矢の催促を続ける反面、Aさんの共同経営者から、保証金残金を全て代払いさせており、Aさんはそのことを知らなかった。一方、Aさんはそうとは知らず、家主からお金を借りてそれを保証金に充てたことにされてしまい、300万円の借金だけが残った。いずれにしろ、Aさんは、保証金は全額支払ったという認識である。
契約書どおりだと、保証金1000万円のうち50%償却なので、500万円は家主に取られることになる。それはしょうがないとして、残りの500万円を請求してくれないか、との依頼だった。
私としては、9ヶ月で解除したにもかかわらず、それでも保証金の償却一律50%はおかしい。おまけに、依頼者は日本語がしゃべれるとはいえ、堪能ではない外国人であり、ちゃんとした説明がされていない。また、一律50%は暴利であって無効である、仮に無効ではないとしても、中途解約の場合にこれは適用されるべきではなく、約定の償却額を中途解約までの期間と残存期間とで按分し、中途解約までの期間に対応する額についてのみ償却を認めるべきであり、償却できる金額は100万円程度に過ぎない。よって、償却できるのは100万円程度であるから、900万円を返せ!!という裁判を起こしたのである。
先に掲げた私の理屈は、公表されている判例では、地裁レベルに参考判例が1件だけあった(東京地裁平成4年7月23日・判時1459号137頁)。
しかしながら、1審ではこの理屈は取り上げてもらえず、一律50%の償却の約定も有効であるとのことだった。
さらには、家主はAから保証金は700万円しかもらっておらず、300万円は未払のままだと主張した。確かに、領収書等の証拠はない。
さらには、個人的にAに対して、300万円の貸金があると主張してきた。もちろん、これは保証金の残金に充てられたものではないとの主張である。
1審の裁判官は、あくまでも家主にいくらかこちらへ払わせるという前提で、何度も和解を試みていたが、家主が全く応じないため、やむなく判決になった。よくありがちなことで、証拠がないから、こちらの主張は認められない。相手の主張は、300万円の借用書があるから認められる。よって、請求棄却という全面敗訴だったのである。
ところが、天は我々をまだ見放しては居なかった。
まず、事実認定からして覆った。こちら側は、1000万円全ての保証金を支払ったとの認定に変わった。
家主のこれまでの供述を前提から覆すような証拠書類を入手できたからだ(先の、300万円の保証金支払いの領収書)。
一つ崩れると、次々と家主の供述は崩れていき、当初から主張していたこちらがわの主張がほぼ全面的に受け容れられる形となった。
また、法的に重要な意義を持つ点は、「保証金の償却の範囲」に関する先の私の見解が、高等裁判所によって受け容れられたことである。以下、その部分についてだけ、ここに引用する。
『たしかに、本件合意書には、「保証金の償却は建物明け渡し時に50%とする。」と記載されており、中途解約の場合を除くとは記載されておらず、したがって、この文言自体からは、上記償却の定めが借主(控訴人)において本件賃貸借契約を中途解約した場合にもそのまま適用されるものであると解せられないでもない。
しかしながら、①本件合意書に記載された保証金の償却率は50パーセントと極めて高率であり、したがって、実際に賃借した期間が短期の場合にまで一律に50パーセントの償却がなされるとすれば、それは賃借人にとって著しく不利益であること、②本件賃貸借契約の貸主である被控訴人と借主である控訴人との間で上記50パーセントの償却率が中途解約の場合にも適用されるものであると明示的に確認されたことはないこと、③控訴人は、本件賃貸借契約締結の際に保証金のほかに礼金として70万円を支払っていること、④一方、控訴人は敷金を差し入れていないこと、等を考慮すると、本件賃貸借契約における保証金の性質を敷金とは解し得ないとしても、本件合意書の「保証金の償却は建物明け渡し時に50%とする。」との定めは、本件賃貸借契約の契約期間である3年が経過した場合を予定したものであって、中途解約の場合には、約定の償却額を中途解約までの期間と残存期間とで按分し、中途解約までの期間に対応する額についてのみ償却を認めるのが相当であり、これが契約当事者たる被控訴人及び控訴人の合理的な意思に合致するものというべきである。』
全くもって、その通りっ!!というような、胸のすくような内容である。今までは、どんなに中途解約までの期間が短くても、借主は悔しい思いをしながらも、契約書通りだと諦めて、一律に償却されることを受け容れてきたのである。もう、そんな悔しい思いをしなくても良いのである。
家主が上告してくれれば、そのまま上記見解は最高裁で支持されることになろう。画期的なことである。
結局、原判決は殆どが破棄され、こちら側の請求がほぼ全額認められるという、完全逆転判決ということになった。
今日は、おいしいお酒でも飲んで帰ろう・・・・
?? そういえば、車で事務所まで来ていた・・・・(残念)
投稿者 ono : 16:53
2006年04月10日
記者会見の場所変更
先日、毎日新聞夕刊の記事になりました、埼玉医大を除籍になった男性の母親が、「卒業御礼」として渡した450万円の返還を求めるという事件の記者会見ですが、場所が川越から「浦和」に変更になりました。
午後3時30分より
さいたま県庁第1庁舎1階会見室
となりました。会見に出席される方は、スケジュールの変更をお願いします。
投稿者 ono : 12:37
2006年04月06日
【提訴】埼玉医大除籍男性の母 提訴へ(毎日新聞より)
今日、4月6日付毎日新聞夕刊の社会面トップに、1/4の紙面を割いて、【「卒業御礼」450万円返して】と題する、記事が掲載されました。
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060406k0000e040081000c.html
以前、ここのブログにも書きましたが、前訴は、息子さんが、退学処分の無効および学生の身分の確認を求めて、東京地方裁判所に提訴し、私が控訴審から担当しました。
残念ながら、前訴は、最高裁まで争ったものの敗訴してしまい、所期の目的を達成できなかったため、今度は、実際に息子さんの卒業を餌にお母さんを翻弄し、卒業の「謝礼」と称して渡したお金を実際に懐にせしめた理事長、教授、事務員を相手に、提訴し直すことになりました。
提訴は、今月の11日の予定です。提訴先は、さいたま地方裁判所川越支部で、午後3時30分ころから、川越市役所内にて、記者会見を開く予定です。
おかげさまで、相当の反響があり、各新聞社、雑誌社からの問い合わせが多く、今後も注目して頂けるとありがたく思います。
もともとは、6年生まで引っ張り上げておいて、学費も取るだけ取って、卒業させないで退学させる、その後は再入学試験があるのだよ・・・と言い寄って、卒業を勘違いさせるという手法が許せないところです。
ここの大学は、ただでさえ学費が高く、また、ストレートで卒業できる学生の数が偶然か意図的かはわからないものの非常に少なく、それ故に、殆どの学生の親は、卒業までに1億円前後のお金をつぎ込むことになります。にもかかわらず、卒業させないのです。大学に言わせれば、「成績だ」というのですが、それであれば、なぜ6年生まで引っ張り上げるのか・・・。
ちなみに、再入学試験を受けて、再入学を果たしたはいいものの、実際に卒業できた学生は、殆どおりません。
今回は、息子が医師になることを夢見て一生懸命息子に尽くしてきた母親に対して、「卒業」をちらつかし、勘違いを誘い、謝礼をもらいながらも、結局卒業させないどころか、再入学もさせないという、その過程において、母親が支払った謝礼を返せ、という訴えです。
ちなみに、前訴第1審において、息子さんがこの謝礼分を返せという裁判を起こしていますが、1審の判決は、出捐者は母親であり、息子ではないから、息子には原告適格がないという判断をしていました。
マスコミの皆様には、なるべくこの事件を追いかけて頂きたく、できる限りの情報提供をしますので、私宛に直接お問い合わせください。
投稿者 ono : 20:32
2005年02月15日
埼玉医科大学の報道について
埼玉医科大の講師が学生に学外で卒業試験の特別指導をして多額の現金を受け取り、懲戒解雇された問題で、同大が、卒業内定を取り消した学生2人に自主退学して再入学試験を受けるよう勧めていたことが分かった。拒否した学生は除籍となり、もう1人の学生は試験を受けて合格し、6年生として今春再入学する。大学側は「本人の将来を考えて再入学試験を受けるよう勧めた」としているが、授業料や入学金などを改めて徴収する狙いがあった可能性もある。
上記のような報道が、今日の朝夕刊で記事化された。
この大学の問題点は、このような不正が行われたこともそうだが、対象の学生に対して、懲戒処分を行うわけでもなく、「自主退学」を勧めて、再入学を誘う点にある。
かくいう私も、実際に埼玉医科大学相手に裁判をやっている。
こちらの裁判は、自主退学を強要された上、大学側から再入学の途を勧められ、卒業できると喜んだ母親がお礼として現金を渡したにも拘わらず、再入学試験で不合格の通知を出し、さらに大学から「もう一度再入学試験を受けろ」と勧められ、今度こそとお礼として現金を渡すも不合格にされ、さらに大学から「もう一度受けてみろ」と勧められ、いよいよおかしいと気付いたその学生と母親が大学相手に、退学の無効を訴えて、学生の身分を認めろという裁判を起こしたものである。
大学側は、「もらったお金は返すつもりだった」と言うものの、母親からもらってから数年も経ってから、しかも、自宅ポストにこっそりと現金を放り込むという有り様であり、全く筋が通らない弁解ばかりをしていた。
結局第1審では、大学側が、「退学」と言っておきながら、途中で主張を変え、在学期限徒過による「除籍」の主張をし、裁判所がその主張を受け容れてしまった。全く不当な判決である。
私は、控訴審からこの事件に拘わっているが、埼玉医科大学のやり方は全く筋が通っておらず、「除籍」の主張自体が失当であるとして、争っている。自主退学させてから、8年も経ってから「除籍」などと言い出すのである。
こちらの裁判は、今月17日、東京高等裁判所825号法廷で、午後2時から開かれる。今回は、証人申請等大詰めを迎えるところでもあり、数多くの傍聴者に見学に来ていただきたいと思っているし、これを機に、同大学から不当な取扱いを受けて、自主退学を強要され、卒業できなかった人たちからの支援を仰ぐ次第である。是非、私宛に連絡を下さい。
投稿者 ono : 16:50
2005年02月08日
携帯のワンクリック詐欺について
最近、携帯のワンクリック詐欺についての相談が非常に多いので、まとめてコメントしておきます。
「民法699条にて訴訟しました。裁判所より訴状、呼出状が届きます。記載日に裁判所へ出廷下さい」とか、「最終警告」といって「○○の口座までまで振り込め」とか、「料金回収部より電話番号を元に弁護士より携帯電話会社へ契約者情報開示依頼・所在調査のうえ、内示請求証明等を利用した直接ご請求法へと変更させていただきます」などと言った脅迫的な内容で、メールや電話が来ることがあります。
絶対に取り合わないでください。相手は、こちらの住所も名前も分からずに、闇雲に請求してきます。メールの場合は、絶対に返信しないで、受信拒否の設定をしてください。
電話の場合は、最初は相手が誰かわかりませんので出てしまうと思いますが、「そんな事実はない」と突っぱねてください。相手は、急に怒鳴り声を上げて脅してきますが、勇気を持って電話を「ガシャッ」と切ってしまいましょう。すぐさま、また、かかってくるかも知れませんが、絶対に出ないことです。後は、着信拒否の設定をしてしまいましょう。
そもそも、こんな事件に手を貸す弁護士などはおりません。法的に見れば、仮にクリックをしてそのサイトに到達したとしても、それで会員登録されて料金が発生するなどということはあり得ないことなのです。
最近、「無視をしろ」というアドバイスに忠実に従いすぎることを利用して、本当に少額訴訟や支払督促などの裁判を起こす業者が増えているとのことです。確かに、こんな裁判手続を利用されてしまい、裁判所からの呼出を無視すると、欠席判決を取られて、負けてしまうことがあります。しかし、裁判所からの呼出に応じる限り、相手に勝ち目にありません。従って、裁判所からの正式な書類を受けとったときに、初めて弁護士のところに走り、対処してもらうことが必要になります。
相手は、特に携帯でそういうサイトへ行っていなくても、メールなり電話なりをしてきます。例えば、携帯の特定の機種を購入した人間のリストなどをもとに、「お宅さんがお持ちのFOMA○○○○の機種についてのことですが・・・」などと始まり、「1月の中旬くらいに、アダルトサイトを見ませんでしたか。」などとカマをかけ、「知らない」というと、逆上して怒鳴りまくるなどという手口があります。
これは、今日、私が実際に電話で受けた内容です。
「電話する相手をよく調べてからかけなさい」と一言残して「ガシャッ」と切ったら、すぐさま電話がかかってきました。もちろん出ませんでしたが、その後は今のところかかってきません。
私の場合は、仕事柄まったくびびることはありませんでしたが、「これは素人だったら、びびるだろうなぁ」という位の凄い脅しようでした。全く、あほらしい限りです。
もう一度言います。裁判所から、正式な書類がくるまでは、一切無視です。正式な書類は、葉書などではきませんし、封書でも普通郵便では来ません。正式な書類かどうかの一つのメルクマールにしてみてください。
投稿者 ono : 16:38
2004年06月22日
性犯罪
私は、刑事事件をよく扱うが、なぜか性犯罪が多い。そういえば、修習生時代に検察官修習で、初めて担当した事件も、痴漢事件(ぐ犯条例事件)であった。
当時、このような事件を犯す人は、陰鬱な生活を送り、陰鬱な性格をした人が多いと思っており、取り調べにおいて、「こんなことをするんだったら、風俗にでも行ったらどうかね?」と言ったことがあったが、「よく行ってます。」という返答だった。
その後、弁護士になり、痴漢、強姦、強制わいせつ等々、様々な性犯罪を扱ったが、決まって依頼者は、ごくごく普通の青年で、「もてそうもない」イメージからはかけ離れた人が多かったし、必ずと言っていいほど、特定の彼女あるいは奥さんがいる方であった。
彼らに共通する要素は、「不特定多数の人間との性行為には事欠かない」ということであった。
つまり、性風俗へよく行く人の場合は、お金を出せば、知らない人とすぐにそういう行為ができてしまう。あるいは、よくナンパをしてその成功率の高い人は、ナンパをすれば知らない人とすぐにそういう行為ができてしまう。
電車の中で、何となくフェロモンを発している女性の近くに偶々立ってしまった場合には、彼らは風俗店内でのいつもと同じ感覚で、いつもと同じことをしてしまうようだ。
以前、夜中にビデオを借りに行こうとふらふら出歩いた男性が、たまたますれ違ったタイプの女性の後を追いかけて、その女性のアパートまでついて行き、その女性がアパートの玄関を開け、入ろうとした瞬間、後ろからいきなり襲いかかって羽交い締めにし、「声を出したら殺すぞ!」と脅して、そのまま強姦行為に及んだ男性がいた。
また、夜のビル内で用を足そうと入っていったところ、タイプの女性とすれ違ったためそのままその女性がトイレに行く後をつけて、女性が用をたしている間に、隣の個室に入り込んで待機し、女性が出てくるやいなや羽交い締めにして「騒いだら殺すぞ!」と脅して、そのまま強姦行為に及んだ男性もいた。
彼らはいずれも、私と初めて接見したときに、「同意の上でのセックスだ」とのたまった。そう、彼らは、知らない女性と性行為をすることが日常茶飯事であり、そのきっかけとなる手段は、どうでも良いようで、何らの罪悪感もなく、次々と性行為を繰り返すのである。
考えてみれば、いかにも陰鬱そうで危なそうな人というのは、そもそも女性に対してどうこうするという勇気など毛頭なく、従ってこのような性犯罪は犯さない。意外と、見た目さわやかで、いかにも普通っぽい人の方が、こういう犯罪を犯している場合が多い。
世の女性の方々は、是非とも気をつけて頂きたいものだ。
投稿者 ono : 02:51