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2007年08月18日
【マジック裁判・民事】 藤山新太郎氏による意見陳述全容!
7月24日に行われました、日本テレビおよびテレビ朝日に対して提訴された、種暴露裁判の第1回口頭弁論のときに、原告団を代表し、藤山新太郎氏による、冒頭の意見陳述を行いました。
マジック関係者(傍聴人)一同、法廷で藤山氏の陳述を聞きながら、頷くばかりであり、法的な観点から離れた、マジシャン側の生の声を、とても説得力のある言葉でお話ししてくださいました。
裁判の冒頭で、このような意見陳述が行われることは異例でもあり、原告団側の重要な問題提起としての裁判という場において、このような意見陳述を行うことを許可して頂いた、裁判所に感謝しています。
以下、藤山氏による意見陳述の全容を引用します。
意 見 陳 述
藤 山 新太郎
私は本名を土戸直哉と申します。芸名は藤山新太郎と申しまして、もう40年以上もマジシャンとして活動しております。私は社団法人奇術協会の副会長を務めております。と同時にSAM、これはソサエティオブアメリカンマジシャンズと申しまして、世界で最も古いマジックの団体の日本局の総支配人をしています。今回はSAMのメンバーが主体となって告訴に踏み切っており、私はその代表者としてここに来ております。
私は20代の時から日本奇術協会の役員をしており、その頃からテレビ局の種明し番組があると抗議に出掛けておりました。出掛けて行くと多くは謝罪文を出すなど対応をしてはくれましたが、セクションが違えばたちまちまた種明しを繰返すといった事の連続で、鼬ごっこを繰り返すばかりでした。
また表向きは丁重に謝罪はしても、帰り際に廊下にまで追い掛けてきて「こんな事を繰り返しているとテレビに出られないようにするぞ」と脅しを掛けてくるプロデューサーもありました。実際タレントはテレビ局にとっては出入りの業者も同じ事で、使わないと言われれば何の抵抗も出来ません。全く弱い立場の者が抗議に行くのですから捗々しい結果がでなかったのも当然と言えます。
しかし、今回このように正規の手続きをもって告訴出来た事は、それだけで一歩前進したと考えて良く、何らかの進展があるものと大いに期待しております。
今回のニュース報道は、明らかにニュースの枠を逸脱した内容に問題があります。確かに、貨幣の変造は現段階では違法です。しかし、そのコインを使ってマジシャンがマジックをする事は違法でしょうか?違法ではないはずです。貨幣の変造をニュース報道するなら、その素材を公表するだけで充分なはずです。それを使い方や、演技にまで立ち入って種明しするのは明らかに行き過ぎでしょう。
仕掛けは、ただ演じただけでは一瞬の不思議に過ぎません。そこに手順を作りストーリーを作って初めて、不思議が観客の面白さに変わるのです。そこにマジシャンは苦心をし、僅か2~3分の演技でも、手順を作り上げるまでには2年も3年もかかるのです。ところがその核となる種仕掛を暴露され、やり方まで種明しされては、マジシャンのかけた時間や工夫が無駄になります。仮に仕掛けを作った業者が違法であったとしても、その演技や工夫までも種明しする資格が誰にありますか。
マジックは、その仕掛が秘密であるから価値があります。それは、推理小説の真犯人が最後まで分からないから推理小説の本が売れるのと似ています。もし作家が何年もかけて作り上げた本を、テレビで小説の中の真犯人の名前を先に言ってしまったらどうなりますか。その瞬間からその本は売上ダウンになるでしょう。それは作家にとって、明らかなる生活権の侵害です。今回の報道はそれと全く同じ事をマジシャンに対してしたのです。
もし推理小説の真犯人をテレビ局が明かしたなら、出版社は直ちに損害賠償の請求を起こすでしょう。しかし、マジシャンはそれができません。タレントは、テレビ局から見たなら使う立場で、出入りの業者と同じです。テレビ局を抗議すると言う事は、仕事を失う事になるのです。
初めにあなたがたは「何でここに呼ばれたのか分からない」とおっしゃいました。しかし、テレビで露骨な種明しをされればマジシャンが迷惑する事は、子供でも分かる事です。誰が考えても分かる事が、なぜあなたがたには分からないのですか、それは分からないのではなくて、テレビ局はマジシャンが弱者である事、仕返しが出来ない事を知って種明しをしているのです。これはいじめなのです。
あなたがたのニュース番組では、「いじめはいけない」と報道しませんか。しますよね、そうした報道をするあなたがたが、なぜいじめをしますか?あなたがたはなぜいじめがなくならないかご存知ですか?答えは簡単です。あなたがたが弱者に無理解だからです。弱い者が弱いと知って、弱いものの生活を平気で犠牲にしている。そして、そこに罪の意識を持たない。これがいじめなのです。
しかし、マジシャンがいつまでも黙っているわけではありません。人は生存権のぎりぎりまでも侵されれば、誰でも怒ります。どんなに弱い人間でも立ち向かいます。今回の裁判はマジシャンのギリギリの選択なのです。
投稿者 ono : 2007年08月18日 12:49
コメント
ちなみに、次回は9/11 午後1時30分より、東京地方裁判所615号法廷にて、第2回口頭弁論が開かれます。
なお、貨幣損傷等取締法違反および関税法違反被告事件(ギミックコイン刑事事件)の方は、翌日9/12 午前11時より、東京高等裁判所718号法廷にて、第2回公判が行われます(結審予定)。
なお、東京地方裁判所も、東京高等裁判所も、場所および建物は、全く同じです。傍聴は自由ですので、是非いらしてみてください。
投稿者 小野 : 2007年08月18日 12:58